静寂と波紋(侘びの精神)
静かな水面に一滴の水滴を垂らしてみてると、波紋は広がりつつ 消えてゆく
反面、荒れ狂う激しく波立つ水面に水滴を垂らすと、飲み込まれてしまう
「 心静かに、最善を尽くす 」
茶道は禅宗と深く関わり「侘び・寂び」という精神から文化を繋いできました。侘び・寂びとは「わびしい」「さびしい」という満たされない状態(雅をそぎ落としたもの、栄雅を極めた布石あっての空しさ等)を認めることで、慎み深く行動することを意味します。
茶道においては、この侘び・寂びの心を大切にし、茶室という静かな空間で茶を点てることに集中することで心を落ち着かせ、それによって自分と対話し(自分と向き合い)、精神を高めるというものです。また、茶道では「一期一会」という言葉があり、これには “人との出会いを一生に一度であると捉え、相手に対して最善を尽くす” という意味が込められています。茶道では、このような精神に則って、お茶を点てることを大切にしている 日本が世界に誇れる美しい文化があります。
私はお茶を点てることはまったくできませんが、侘びがもつ意味を大切に「心静かに、最善を尽くす」そんな年でありたいです。
2021年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
株式会社かたちなきもの
代表取締役 草野 紀親